小田島工務店が企画した、県内の三つの設計事務所がそれぞれ住宅建築を設計するプロジェクトです。南から順に、やまと建築事務所(改修)、もるくす建築社(新築)、西方設計(新築)が設計を担当しています。西方設計棟は、落雪を考慮した切妻の大屋根と付加断熱部分を活かした二段葺きが特徴の外観で、瓦や茅葺屋根から柿葺に切替る様は、古民家や錣屋根を彷彿とさせる力強い骨格です。切妻の屋根形状をそのまま活かした空間は、 南側の居住スペース、北側は水廻りと収納とゾーニングされ、家具やパーテンションで仕切ると4.5〜6帖程度の用途別の空間に分け、住み手に多岐に渡る生活の選択肢を生み出します。ランドスケープは庭が共有で使えるよう、落雪を考慮された堰と緑豊かなコモンスペースとして計画されました。雪国ならではの形態と県産材を用いた3棟の建築を、全体のひとつの景観としてゆるやかに繋げることで、六郷にふさわしい佇まいとなりました。
北棟設計:有限会社西方設計
企画、施工:小田島工務店
造園:大類造苑、協力 小田島工務店